lightning128_128ETC車載器の新バージョンである「ETC2.0」が登場しています。今回は、このETC2.0について、どのようなメリットがあるのかを紹介をします。

ETC2.0の概要

ETC2.0は、従来のETCの高速道路利用料金収受だけではなく、渋滞回避、安全運転支援といったドライバーにとって非常に有益な情報を提供するサービスになります。

将来的には、街中の駐車場料金の支払いや車両の入庫の管理をもETCによって行う、多目的利用が計画されています。

ETC2.0の仕組み

ETC2.0の情報は、高速道路上に設置されているITSスポットから車に自動的に送信されます。

このITSスポットは、すでに全国の高速道路上を中心に、1,600か所に設置されており、ここを通過することで、新しい情報が自動的に車に送信され、前述した様々な情報がTEC2.0対応のカーナビやスマートフォンに表示されるのです。

つまり、日本中の高速道路で、ETC2.0のサービスを利用することができるというわけです。

ITSスポットについて

ETC2.0とは、道路沿いに設置されたITSスポットという通信アンテナと対応車載器との間の高速・大容量通信により、広範囲の渋滞・規制情報提供や安全運転支援など様々なサービスを受けることのできる、運転支援サービスです。

従来のVICSビーコンと比べて、ITSスポットは格段に多い情報量のデータの提供が可能になっています。

そのため、従来のVICSビーコンで提供されていた道路交通情報の範囲、つまり、道路延長で最大約200kmを超えて、さらに広範囲である道路延長で最大1000kmの情報の提供が可能となっています。

その上、安全運動支援情報、例えば前方の危険な状況や画像情報なども提供されます。

そのため、平成24年4月以降に開通する高速道路には従来のVICSビーコンは設置されず、ITSスポットのみが設置されるようになっています。

DSRC通信について

対応車載器は、DSRC通信を利用して、ETC2.0のサービスを受けることができるのです。

このDSRC通信とは、狭い範囲での双方向通信を目的とした電波ビーコンによる通信方法のことで、現在、DSRC通信はETCの高速道路利用料金収受サービスにもすでに使用されています。

ETC2.0を利用する際の注意点

ETC2.0を利用するためには、従来のETC車載器ではサービスを利用することができません。ETC2.0対応車載器に買い換えたうえで、ETC2.0セットアップをする必要があります。

ETC2.0対応車載器とは、ETC2.0車載器、GPS付発話型ETC2.0車載器というものです。

これらを購入するのであれば、カーディーラーやカー用品・自動車整備工場などで購入と取り付けをすることが出来ます。取り付けの作業は、専門的な技術が必要になりますので、なるべく自分で取り付けるのではなく、専門店で取り付けてもらうのが一番です。

また、従来のETC車載器が装着されたままですと、正しくETC2.0車載器が作動しませんので、取り外しをしてください。

まとめ

ETC車載器ですが、現在はETC2.0というものが主流になっています。

従来のETC車載器ではできなかった、多くの情報の授受がETC2.0では可能であり、運転支援サービスなどもとても充実しています。

旧来のETC車載器でも用は足りるのですが、ETC車載器は将来的にさらにサービスが多面的になると考えられていますので、買い換えても損はないと思われます。