etc2128_128ETCとは「Electronic Toll Collection System(エレクトロニック・トール・コレクション・システム)」の略称であり、日本語でいえば「電子料金収受システム」ということになります。

有料道路を利用するときには料金の支払いをしなければならないのですが、その料金所で停止することなく、支払いができるノンストップ型の自動料金収受システムと言えます。

ETCが登場した背景

日本人の自動車保有台数の増加がETCの必要性がでてきた原因となっています。高度経済成長やバブル期に急速に日本人の自動車保有台数が伸びていき、有料道路での渋滞が社会問題化していったのです。渋滞を解消するために道路の拡張工事などは行われていたのですが、拡張する予算や場所などの問題も限界に達し、根本的なシステムの改善が求められるようになったのです。

渋滞を発生させる原因を調査したところ、料金所が一番大きな渋滞が発生するポイントになっていたのです。ETCが普及する前は、「一旦停車して、料金を用意して、おつりと領収書を受ける」という手順が発生するため、一台一台の待ち時間が発生し、渋滞発生の原因となってしまっていたのです。

ここで停車をせずにノンストップで支払いができるシステムができれば、渋滞が緩和できると考えられたのです。平成5年の研究開始から約10年で、全国の有料道路で使用できるようになったのです。

ETCの仕組み

ETCは、ETC車載器を導入した自動車が料金所のETCレーンに進入すると、無線通信により車載器と料金所の間で無線通信が行われます。

ここで、下記のような情報が伝達されるのです。

  • 車両の情報
  • ETCカードの番号
  • 入口料金所
  • 出口料金所
  • 通行料金

情報に問題がなければ、ETCレーンの開閉バー(発進制御棒)が開いて料金所を通過することができるのです。時速20lm以下で通過する形になります。

ETC車載器には支払い用のETCカードが挿入されていて、ETCカードの情報が正確に認識されている必要があります。料金所を通過した瞬間にショッピングなどでクレジットカードで買い物するように、有料道路の通行料金の支払いがカード決済されるのです。